エコノミストによるランキングで7年連続で世界一住みやすい町1位に選ばれているメルボルン。
オーストリアのウィーン、カナダのバンクーバーを抑えての1位!?
30項目を基準に判断されているようで、
犯罪の少なさなどの安全面、医療の充実などのヘルスケア、教育施設の充実度、インフラと住環境のなどが考慮されているとのこと。
そこでメルボルンに住んで10年、ぼくの私見を書いてみようと思います。
インフラと住環境の充実度
交通インフラ
電車、バス、道路、空港などは日本の都会と比べものにならないくらい低クオリティです。
電車の本数は最近やっと増えてきて10分毎、時間通りにこないことの方が多い。
本数増えても路線少なすぎて、電車じゃいけないとこだらけ。
踏切が電車の来る数分も前から降りるので道路が激しく渋滞。通勤ラッシュ時の幹線道路の渋滞もものすごいです。
空港へのアクセスする電車がない、世界一住みやすい町で空港まで電車が通ってないって…。なのでシャトルバス、タクシー、自家用車で行くしかありません。
バスの本数や路線は比較的充実している気がしますが、当たり前のように時間通りに来ない。むしろ1、2本来ないこともあります。
え、これで世界一になれんの?と日本人だったら誰しもそう思うレベルです。私的意見ですがメルボルンの交通インフラは正直ひどいです。
住環境
これについては以前の記事で述べたように、メルボルンの雰囲気は素晴らしいと思います。
公園や公共スペースの充実度は非常に高いです。川沿いや海沿いの公園、ただで使えるバーベキュー施設、綺麗な芝と木々、そんな公園が家から歩いて行ける距離にいくつもあります。
しかし家の値段がやたらと高い。1億円超えの物件ばかりです。
しかも高騰し続けていて、不動産を所有している人々はウハウハなのだろうと思っていましたが、実は家の値段が上がりすぎていて、家を売ったとしても次に住む家が高すぎて買えないという悩みもあるようです。
まあ、自分たちのような低所得者には夢のような話にしか聞こえませんけどね…。
教育施設の充実
これはメルボルンにある大学が評価されているんだろうと思います。
メルボルン大学を筆頭にMonash大学やRMIT大学など学部や分野にもよると思いますが世界的に有名な大学が軒を連ねています。大学は他にもSwinburne, Deakin, Latrobe など大きな大学があり、日本で専門学校にあたるTAFEもたくさんあります。
これによって現地学生と留学生の人口はやたらと多いです。
また各大学は研究にも力を入れているので学者や教授の数もとても多いと思います。
また地区管轄の公立図書館や州立図書館の充実。ぼくが学生の頃はよく州立図書館で勉強していました。
医療の充実 ヘルスケアレベル
これはオーストラリア人もしくは永住権保持者しか実感できないと思いますが、メディケアという日本の国民保険のようなシステムがあります。
メルボルンの公共の病院が充実しているのかは定かではありませんが、このメディケアを使えるとほぼタダ同然という感覚です。
“バルクビリング”を掲げている病院にかかるとお金を一切払わず診察してもらえます。税金から引かれているとわかっていても、やっぱり助かりますよね?
犯罪率
昨今のメルボルンは正直安全とは言えません。
今年のバークストリート事件では車両が歩行者の多い通りに突っ込み、沢山の犠牲者が出ました。またブライトンで起きたテロなども記憶に新しく、銃関係のニュースもよく見かけます。
最近では年末年始のカウントダウンで1番盛り上がるフェデレーションスクエアにてテロを計画していたとして20歳の若者が捕まりました。
日本領事館からもテロ警戒のメールが最近よく届くようになりました。
おそらく世界中大きな都市では似たような状況だと思います。メルボルンではこれから夏になりイベントが増えますが、この前のラスベガス銃乱射の映像を見て以来コンサートなどの大きなイベントへ行く気が失せてしまいました。メルボルンも完全に例外ではないと感じます。
まとめ
メルボルンはお金があれば世界一住みやすいのかもしれない…
物価や不動産の高騰で貧困層には非常に住みにくいと思います、現に街で見かけるホームレスの人口が10年前と比べて何倍にもなっている気がします。
人口密度が低い割にインフラは充実していて、住環境は素晴らしく、沢山の文化が入り混じり、学生の頃のぼくにはとても刺激的な街でした。移民への理解があり、留学生は過ごしやすい街だと思います。
しかしこのまま人口が増えれば1位をキープするのは難しいのが現実ではないでしょうか。
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